ポリモーダル反応の持続性における見解と方法論

西洋医学と東洋医療の統合

前回、コリ改善を目的とした『ポリモーダル反応理論』とは」で述べました通り、以下の通りです。

  • 肩こりの解消にはポリモーダル反応が重要である事。
  • 実は、鍼灸がポリモーダル反応理論に適った治療理論であったこと。

鍼灸は医学的解明がなされる遥か以前から、長い歴史の中で、統計学的に導かれた刺激方法であり、鍼灸が古来からの歴史を経て今なお愛用され発展を続けるのは、「ポリモーダル反応」という確かな理論に基づいていたからと言えます。

そして近年の、西洋医学と東洋医療の統合という、世界的な潮流と供に、我国のみならず欧米において「acupuncture & moxibustion」として脚光を浴びている所以ではないでしょうか。

ポリモーダル反応の持続性と効果

ポリモーダル受容器が侵害刺激に反応すると、10分から30分で血流増加などによる効果が現れ始めます。しかし、ポリモーダル受容器への刺激を止めると、20分から40分程で効果が消えてしまいます。

例えば、治療院などで鍼灸治療やマッサージ治療を受けた場合、その時は強い効果を感じ、治療師がまるでゴッドハンドの持ち主のように思えてしまうほど心地良かったのに、家に帰ってみると、いつの間にか元の状態に戻ってしまっているような経験は有りませんか。

これは、鍼灸やマッサージがポリモーダル反応理論による事の表れです。この持続性の短さが、鍼灸やマッサージ効果や評価を不安定にしている要因と言えます。

鍼灸界では一回の施術で、血流のみならず自律神経系の影響等で1週間くらいは持続すると言われており、週一回程度の施術を勧められていましたが、それをグラフ化したものが(図1)です。横軸は日数ですので治癒するには日数がかかりつつも徐々に良くなっていく様子が見られます。

(図1)ポリモーダル反応の持続性グラフ

一方で、純粋にポリモーダル受容器への刺激を止めると、20分から40分程で効果が消えてしまうという可能性があり、個人の症状や施術者の技術による所が大きいので、一概には言えませんが。鍼灸の効果は(図2)のようにその場限りの効果となって、症状全体としての向上効果は見受けられないようです。

(図2)鍼灸のポリモーダル刺激と軸索反応の持続時間

反応持続性を向上させる方法

しかし、ポリモーダル反応を持続させるために、鍼や灸をしたまま日常生活をする事は極めて困難ですし、置き鍼といった手法も有りますが安全性や衛生面で問題が有ります。

一方、鍼灸と理論は違いますが、低周波治療器というものも有ります。某メーカーの説明によりますと、微弱な電流(低周波)を人体に通し、その刺激で筋肉を刺激・収縮させ、ポンプ作用で血液の流れが良くなり、組織の代謝を活発にし、発痛物質をとりコリや痛みを軽減することができると説明されています。

なんだか、「ポリモーダル」には言及はなく、ポンプ作用といっています。だから、筋肉がモコモコするのですね。しかし、結構ピリピリ痛いのと、身体に長時間装着するには結構な大きさです。装置を付けている間に老廃物や発痛物質を浄化するのが目的の様で、装置を外した後の効果の持続には説明が有りませんでした。

生体電池治療具の可能性

生体電池治療具による持続向上に可能性を見出す事ができます。

コリストップ coristop-1-1

皮膚に接触させることによって体内イオンがポリモーダル受容器を刺激し、血流を向上させる機器であり、コンパクトであるがゆえに常時貼付け可能。それによるリモーダル刺激を行った場合の効果曲線が図3です。

(図3) 24時間刺激、24時間無刺激の繰り返しポリモーダル刺激を行った場合の効果曲線

効果の残留が下がりきらないうちに次の刺激が来るので、短期間で効果が現れます。

貼付けシートによる皮膚接触ゆえ、かぶれの可能性や、金属アレルギーの方には向いていないといった課題は見られるものの、改善方法の一つとして考えられます。

随時、各メーカーがコリ改善の新商品発表に合わせて紹介していきます。

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