コリのメカニズム

ストレス社会における日本人の国民病ともいわれる「肩こり」。

厚生労働省の調査によると、身体の悩みとしては、女性では1位、男性では2位と報告されています。

 肩こりは、肩の周りの筋肉が筋収縮(緊張)して血管を圧迫し、血行が悪くなる事で起こります。血行が悪くなると、血液によって運ばれる酸素が不足し、筋肉には乳酸などの老廃物が溜ります。そして、筋肉の細胞からはブラジキニンのような発痛物質が発生して神経を刺激し、痛みが生じるようになります。 一旦、血行不良になると、筋肉に十分な酸素や栄養が供給されず、筋肉に疲労がたまって、ますます筋肉が硬くなるという悪循環に陥るという、虚血性の筋肉疲労なのです。

こうしたことが起こる原因は、大きく分けて2つあります。筋肉疲労によるものと病気に原因が有るものですが、多くは前者によるものです。

首と腕の「コリ」の交差点

肩こりの主たる原因は、虚血性の筋肉疲労によるものです。そもそも、人間が二足歩行する事に端を発しているのですが、成人で5㎏以上はあるという頭を支えているのが首で、頭を支えている首の筋肉疲労で止まっていれば「首こり」ですし、その首が繋がっている肩にまで影響していれば首から来る「肩こり」となります。「首こり」と「肩こり」表裏一体の関係であり、そして肩は、一方で腕を支えているため、常に負担がかかっており、且つ複雑な筋肉構造をもち、身体活動の多くの機能を受けもっているため、疲労しやすく「こり」の集中部位であるといえます。

虚血性の筋肉疲労が問題

コリの原因は血流不足を起こすような筋肉疲労であって、野球のピッチャーの筋肉疲労とは質が違います。大きく体を動かすわけでもなく、むしろ同じ姿勢でじーっと荷重に耐えているような、虚血性の筋肉疲労が原因なのです。

・デスクワークなどで長時間同じ姿勢をとっている
・いすと机のバランスが悪く偏った姿勢を続けている
・かばんをいつも同じ方の肩にかける
・長時間冷房のきいた部屋にいて体が冷えている
・片手でスマホを長時間弄っている。

など、十分な血流も無いまま、偏った姿勢を続けたり、緊張した状態を続けたりしていると筋肉が疲労して肩こりが起こりやすくなります。昔は御針子しごと、今はスマホにマウスとキーボードでしょうか。

野球の疲労は、血流もバンバン起こり大量の酸素と栄養分を供給しますが、それ以上に筋肉が疲労し乳酸が溜まっていく状態で、筋肉の中には筋繊維が切れてしまい、筋肉痛という炎症を発症するものも有るでしょう。その場合は取敢えず冷やす必要が有るでしょう。

病気が原因の肩こり

50歳前後に起こる肩の痛みは、「五十肩」の場合があります。「肩関節周囲炎」という病名ですが、加齢により、肩関節をとりまく腱の組織が老化して、使いすぎによる炎症が起こっていると考えられています。

また貧血、低血圧、高血圧などの症状があるときは肩こりを起こしやすくなります。また、狭心症や心筋梗塞、胃潰瘍などが原因になっていることもあります。

そのほか、視力に合わない眼鏡をかけ続けている、歯のかみ合わせが悪い、虫歯があって片方の歯でしかものをかめない、などが原因になっている場合もあります。

また、不安・イライラなど長く続くストレスが肩こりを誘発するともいわれています。

原因カテゴリの最新記事